2019年09月23日
「ケーキの切れない非行少年たち」
宮口幸治さんの書いた『ケーキの切れない非行少年たち』という本をご存知ですか?
読んでみると、結構衝撃です。少なくとも私はそう感じました。
医療少年院に入る子どもたちには、そもそもの認知能力が低い子が多く、通常考えられている矯正教育が機能していないと思われるそうです。
しかし突き詰めていくと、少年院の子どもたちだけでなく、I.Qが低いが、知的障害の認定を受けていない、軽度の知的障害、境界知能と言われる人たちが、実は社会の中で認知能力が低いために、トラブルを起こしてしまい仕事が長く続かないなどがあったりするそうです。
この本には、認知機能を上げるトレーニングの方法なども記載してあり、とても興味深いです。
私も部屋を借りて頂くお客様でも、認知能力の低い方に会うことが多々あります。
正直いうと、大人になってしまっているので、トラブルや困りごとがあっても、まわりからのサポートは子どもじゃないので当然ありません。[困っているので助けて下さい!]としっかり自分で声を上げないと誰も手を差し伸べてくれません。
どうかすると、人にいいように騙されてしまっているケースもあったり・・・
本来ならば、身内が手を貸してくれるといいなと思う事もありますが、認知能力の低さから、過去にトラブルを起こして、いろんな人に迷惑をかけ、身内からも縁を切られている人までいます。
こんな人たちをみていると、なんとかサポートしてあげたいと、本当に思うことが多いです。
もちろん、私も騙されてしまう事もあるのですが・・
これから、少子高齢化で、兄弟姉妹も無くなり、親戚同士の付き合いが減っていくと、社会的弱者とか、弱者と見なされていないけれども、実は社会の中で困っている人をどのようにしていけばいいのか、考える機会が多くあります。
私が直面する事は、それぞれの人が困っている部分について、本当に個々によって異なり、大体福祉や行政のサービスから漏れた部分なんだよなぁ。
地域で付き合いがあるのは、本当にいい方で、どこにも相談できない、相談してもいいのかもわからない、どうしていいのかもわからない人って本当に多いんです。
つらつらと愚痴っぽくなってしまいましたが、日々仕事をしてると、気になる点がいっぱい出てきます。
こういう事も含めて、いろんなサポート、サービスができる不動産業者としてこれからもやっていきたいと思っています。